外国為替証拠金取引(FX)とは何か

外国為替とは、ある通貨を別の通貨の価値の対比で両替することをいいます。

そして証拠金取引とは、取引に必要な総資金を、一部の資金で取引することをいいます。

FXとはForeign Exchangeの略で外国為替の略ですが、通貨間の価値の変動を利用した取引で、外貨を売買し、生じる為替差益を得るという金融商品です。


例えば1ドル100円で買ったとします。その後為替の変動により、1ドル105円に上がったとします。つまりドルの価値が5円上がったということです。この時点でその1ドルを売れば5円の利益になります。

もし1万ドル買っていたとしたら5万円もの利益が出る計算になります。

逆に95円に下がったとしますと5万円損することになります。

通常銀行で手数料は考えないとし、1ドル100円の時1万ドルの通貨を買うには100万円の資金が必要ですが、FXは証拠金取引であるため100万円も用意する必要はないのです。国内取引においては1/25の資金でできてしまうのです。

つまりこの場合はたった4万円で100万円分の取引ができてしまうのです。4万円分を担保(証拠金)にして100万円分の取引ができるのがFXなのです。


どうでしょうか。少ない投資資金で多額資金が必要な取引ができると思いませんか。ここがFXはハイリスクハイリターンといわれるところなのです。


ところで考えてみて下さい。もし買った側が得した場合、売った側は同じ分損しますよね。つまりFXはゼロサムゲームなのです。皆ハッピーというわけにはいかず、誰か得すれば誰か損する仕組みなのです。

FXは投資の分類ですが、単純に見ますとただのお金の奪い合いということになります。社会的生産性は全くといっていいくらいありません。

言わばFX会社を胴元としたカジノゲームとも捉えることができなくもないのです。FXはどんなに綺麗事を言っても所詮はマネーゲームに過ぎません。


そしてFXは週末を除き24時間中いつでも取引することができます。

さて我々個人がFXを取引する時FX会社を利用しますが、一見FX会社を相手に勝負しているように見えます。しかし実際はFX会社は他の個人とも取引しているわけで、実質的にはユーザー間の戦いになります。それも退場するまで終わることのない無制限の叩きあいということになります。FX会社は胴元でただ手数料をいただいているだけです。


先程少ない投資資金で多額資金が必要な取引ができるといいましたが、このように自分の資本金以上の金額を取引することを、レバレッジをかけるといいます。

FXの国内業者では最大で投資金の25倍まで取り引きすることができますので、FX会社に102万円の資金があったとしますと102万×25＝25500000で、2千550万円分取引ができるということになります。

この場合1ドル102円の時2千550万円分ドルを買いますと、25倍のレバレッジを掛けていますから、1円上がれば25万円の利益、1円下がれば25万円分の損失ということになります。

つまりレバレッジを掛ければ掛けるほど、ハイリスクハイリターンになります。

そして1円下がって25万円分損したところで、まだ102万円の資本金から払うことができます。

しかし4円下がってしまうと100万円の損失となり、102円が1/25の価値の4.08円下がってしまうと資本金102万円を失います。

要は買いポジションを保有する時は、買いポジションを保有した時の為替レートが1/レバレッジ 下がると、資金を失うということになります。

実際には資金の80%くらいを失ったところで強制ロスカットが入ります。


またFXは強制ロスカットが入らない限りはいつまでもポジションを保有することができますが、いずれは反対のポジションで決済しなければいけません。

FX会社には円で入金していてドルを持っていないのに、最初にドルを売って(売りポジションを持つ)、後でドルを買い戻す(決済する)ということもできます。この場合はドルが下がればその分が利益となります。ここは株式と違い、FXは値上がりでも値下がりでも利益を追求できる金融商品なのです。

FXでは様々な通貨ペアが扱えますが、どの通貨ペアを使おうと保有しているポジションの通貨を実際に持っているわけではなく、あくまで仮想上の通貨を持っているということになります。


FXはいつどの通貨ペアでどれくらいのポジションを保有して、そのポジションをいつ決済するかだけです。

そして仮想通貨であることと、レバレッジを掛けられるというのがFX(外国為替証拠金取引)の特徴になります。

つまり一言で済ませてしまえば、FXはやはりマネーゲームなのです。