通貨の呼称とトレードに適した通貨

国際標準化機構(ISO)では世界の通過の国際基準としてISO4217で各国の通貨の名前を3文字のコードで表記できるように定めています。その中には貴金属を含みます。

3文字のうち最初の2文字は国名コードで最期の1文字は通貨のイニシャルとなっています。

以下よく扱われる通貨のコードです。

JPY(日本円)
USD(アメリカドル)
EUR(ユーロ)
GBP(イギリスポンド)
AUD(オーストラリアドル)
NZD(ニュージーランドドル)
CAD(カナダドル)
CHF(スイスフラン)

通貨の組み合わせではUSD/JPY、EUR/JPY、EUR/USDとなります。


世界ではたくさんの通貨が取引されていますが、取引される量や取引参加者が非常に多い通貨はメジャー通貨と呼ばれ信用面での評価があります。

アメリカドル、ユーロ、日本円がこれらに相当します。

メジャー通貨同士の取引は情報が得やすく、豊富な取引量があるため、チャートにおいても正しいトレンドを把握することが比較的容易です。

また流動性がありますので、相場に大きな変動があった場合でも落ち着いて対処することができます。

したがってドル/円、ユーロ/円、ユーロ/ドルといった辺りがスイングトレードには向いているといえそうです。

一方トルコリラや南アフリカランドは金利面ではいいものの、世界の貿易取引に使われている通貨ではないので、流動性が乏しくトレンドの信頼性が低いのです。これらの通貨は値動きも非常に荒いです。

オーストラリアドルやニュージーランドドルはオセアニア通貨と呼ばれますが、やはり市場が限定的ですので、流動性には問題があります。

実際リーマンショックでユーロ/円は20数%下がりましたが、オーストラリアドル/円では50%近くも下がりました。

金利が高いということは、それだけ海外から資金を調達しなければならない状況にあるということで、これらの通貨は流入先の先進国の景気が悪化すればたちどころに逃げてしまうのです。


外国為替市場では基軸通貨のアメリカドルを中心に取引が行われており、アメリカドル/円、ユーロ/アメリカドルなど、アメリカドルと直接取引がある通貨はドルストレートと呼ばれています。

一方アメリカドル以外の通貨は、直接他の国の通貨と取引することはできず、アメリカドルを介して行われるため、クロス通貨と呼ばれます。

例えばユーロ/円では、円でアメリカドルを買い、アメリカドルでユーロを買うといった関係になります。これは当然アメリカドル/円、ユーロ/アメリカドルが同時に買われればユーロ/円は大きく上昇することになります。また逆に同時に売られれば大きく下降することになります。

この合成通貨と通貨の相関性を利用すれば、一番安全な動きの時にトレードすることができます。

逆も然りで、クロス円などの取引量の多い通貨の裏で実際に取引されているのはドルストレートですので、やはりドルストレートを取引する際にもクロス通貨の観察は非常に重要だということがいえます。