2022年2月4日に冬季オリンピックが北京にて開催されました。新型コロナの状況は世界で見ても落ち着いているとは言えず、オミクロン株による第6波は今までにない感染者の爆発を引き起こしています。当然選手にも影響があり、感染して出れない選手もたくさんいます。パンデミックの中わざわざ五輪を開催する意義がどれぐらいあるのかは分かりませんが、夏季の東京五輪が一応成功した形ですので、それに倣ってのことだと思います。選手や関係者にとって五輪はそれほど大事なイベントなのですね。4年に一回しかなく、それに向かって努力をしていますのでその気持ちも分からなくはありません。私達はただ見届けるしかありませんので、このページに北京オリンピック 2022を私の視点でまとめておこうと思います。
開会式
テレビをつけた時はもう日本の行進は終わっていました。これはスウェーデンの選手団です。さすがに北欧とあって選手の数が多い気がします。
最後が中国の選手団ですが、国旗の色とは言え赤はインパクトが強いですね。
日本は10番目の入場でしたが、旗手は渡部暁斗と郷亜里砂が務めました。この中ではベテランで、旗手にふさわしいと思いました。感じたのが、あれ少ないな?という印象です。それもそのはずで、124人の日本人選手に対して、参加したのは31人だけだったみたいです。コロナの感染対策上仕方が無かったとも取れますが、中国の選手団に比べて慎ましく感じました。
観客は招待された団体のみとのことでした。
開会の挨拶をしたトーマスバッハ会長と開会宣言をした習近平国家主席です。本音ではオリンピックは我々のためにあるものだとでも思っている気がしますね。
演出も冬季五輪にふさわしいものでした。
そして必ずといっていいほど子供が出てきます。最近のワールドカップやオリンピックでは顕著ですね。子供は選手として出場できないので、こんな形でも参加させて全世代に興味を持ってもらおうということだと思います。
そして驚いたのが聖火です。聖火台は無く、選手のもってきた聖火がそのまま置かれたのには意表を突かれました。氷の結晶の中に灯る聖火と、見た目はショボイですが品はありますね。
花火の演出も東京五輪に負けて劣らないものでした。これから17日に渡る平和の象徴とも言える五輪が行われるわけですが、この裏にはウイグル自治区で弾圧を続ける中国政府の実像があることも忘れてはいけません。
4月5日(土)2日目 女子ノーマルヒルと男子モーグル
女子ノーマルヒル高梨沙羅は惜しくも4位に終わってしまいました。個人的には一番応援してたのに残念です。この結果をメイクのせいにする人もいるそうですが、多分本心ではないでしょうね。メイクぐらいで結果が変わるとも思えません。見てる側もそれだけ悔しくて気持ちのやり場が無かったというところだと思います。返って5位か6位だったらそんなことは言われなかったと思います。
男子モーグルでは堀島行真が3位で今大会初の日本人のメダル、銅メダルを獲得しました。
優勝したスウェーデンのバルベリとカナダのキングズベリーは凄かったですけど、堀島も結果が出たので大いに喜んでいると思います。
4月6日(日)3日目 男子ノーマルヒル
3日目にして男子ノーマルヒルで小林陵侑が今大会日本人初の金メダルを取りました。お手本のような素晴らしいジャンプでした。ラージヒルでも期待できそうですね。
4月7日(月) 高梨沙羅がスーツの規定違反で失格
フィギュアスケート団体で銅メダルを獲得しました。近年いろんな種目が団体化していますが、団体はやはり力を合わせるのでいいですね。この種目でメダルが取れて私も嬉しいです。
スピードスケート女子1500mで銀メダルを獲得した高木美帆です。終わった後は、銀でも悔しそうな表情と疲れ切った表情が入り交ざってる感じでした。銀でも十分ですけどね。
スキージャンプ団体混合で高梨沙羅は103mのビッグジャンプを見せるもスーツの規定違反に抵触して失格となってしまいました。これで団体は4位となってしまいましたが、これは厳しいですね。
4月8日(火) 羽生結弦のアクシデント
フィギュアスケート男子ショートプログラムで羽生結弦が出てきましたが、最初の四回転のはずが溝にはまってしまい一回転だけになってしまい、結果8位となってしまいました。フリーで巻き返しを図ります。一方、鍵山優真と宇野昌磨はほぼ完璧な演技で2位と3位に着けました。
4月10(木) 男子フィギュアスケートフリー 羽生結弦の挑戦
羽生結弦は前人未踏のクワドアクセル4回転半に挑戦するも転倒に終わりました。しかし従来に止まるのではなく、前へ進もうという姿勢には目頭が熱くなりました。
金は圧巻だったアメリカのネーサン・チェン、銀が鍵山優真、銅が宇野昌磨でした。
羽生結弦は追い上げるも4位でした。しかし転倒はしたものの世界初の4回転アクセル認定を受けました。
4月11日(金) スノーボード男子ハーフパイプで平野歩夢が金メダル
スノーボード男子ハーフパイプで平野歩夢は超難度の技トリプルコーク1440を決め、3回目96.00をマークし逆転優勝を果たしました。
ソチ、平昌と銀でしたので漸く念願の金を達成しました。素晴らしいですね。
4月12日(土) スピードスケート男子500m森重航銅メダル
スピードスケート男子500mで森重航が銅メダルを獲得しました。接戦でしたが最後一つ飛び抜けた感じでした。しかし速いですね。記録は34.49です。スピードスケートの醍醐味です。
男子ラージヒルでは小林陵侑が銀メダルを獲得しました。最後伸びますね。
4月13日(日) スピードスケート女子500m高木美帆が銀メダル
スピードスケート女子500m高木美帆が銀メダルです。距離が短くなっても速いですね。記録は37.12です。
4月15日(火) フィギュアスケート女子ショートプログラム
女子団体パシュートは金メダルを直前に高木菜那まさかの転倒で銀メダルとなってしまいました。しかし高木美帆は今大会3つ目の銀メダルを獲得しました。
フィギュアスケート女子ショートプログラムでは樋口新葉がトリプルアクセルを決めました。
そして最終滑走者の坂本花織はスピード感のある演技で3位につけました。
そしてドーピング疑惑のロシアの15歳ワリエワはトリプルアクセルの乱れはあったものの82.16で堂々の首位に立ちました。検出されたトリメタジンは、狭心症、心筋梗塞などの治療などで使われる薬で、アスリートが使用すると、心肺機能を上げる効果があるとされています。ロシアは組織的なドーピング工作を行ってきたことより制裁を喰って、ROC(ロシアオリンピック委員会)として個人で出場し、国歌も流れず、ロシアも名乗れませんが、懲りずにまだやっているのかという感じですね。しかし驚いたのがワリエワ個人のメンタルの強さです。技術の高さもあるけどショートプログラム首位は見事というよりありませんでした。その演技に免じて今回は許すからフリーも精一杯やって欲しいですね。観ていてそう感じました。
2月17日(木) 高木美帆の金メダルとフィギュアスケート女子フリー
高木美帆がスピードスケート女子1000mで素晴らしい走りを見せて、1:13.19のオリンピックレコードで金メダルを獲得しました。高木は今大会金1つ、銀3つを獲得しました。
フィギュアスケート女子フリー、銀はROCのアンナ・シェルバコワで見事な4回転ジャンプでした。
銅は坂本花織です。ジャンプを全て成功させてましたが、前の選手には負けてるだろうと思いました。
金はROCのアレクサンドラ・トルソワでした。ROCの選手は体の線が細くて演技のレベルが高く、他の国を圧倒しているように見えました。
最終滑走者のカミラ・ワリエワは転倒して冴えず、5位でした。ドーピング問題さえなければ金が十分狙えた選手なだけに惜しまれます。メンタルのケアが仕切れなかったのは容易に想像つきます。
メダルの届かない5位という結果に、出来過ぎたストーリーだったなと思いましたが、ワリエワの良心が転倒を誘って、無意識のうちにメダル圏外の結果になる演技をやったように見えました。まだ15歳なのに気の毒です。次こそドーピング無しで金を取って欲しいと思う選手です。
表彰台では坂本の笑顔が見れました。最後を飾るにいい笑顔ですね。
ワリエワのドーピング問題でいろいろ考えさせられるフィギュアスケート女子でしたが、終わってみるとハイレベルだったなっと思います。坂本がこの表彰台に乗れて本当に良かったと思います。
コーチのエトリ・トゥトベリゼ氏が、トルソワに祝福のハグをしようと左腕を伸ばしたところ、トルソワは身をよじって避け「嫌よ! みんな知ってるのよ!」と厳しい言葉を浴びせてその場を立ち去ったシーンがありましたが、このシーンが今大会の全てを総括しているような気がしました。何を知っていたのかは謎のままです。
閉会式
2026年の冬季オリンピックはイタリアのミラノ・コルティナダンペッツォに引き継がれます。
閉会式に習近平の姿はありませんでした。コロナ禍でバブル方式で行われましたが、成功だったのではないでしょうか。全部は見れませんでしたが、楽しませて貰いました。